渡り来る
アサギマダラに
問ひ掛ける
兵庫は如何に
次は何方へ

粕汁で
酔うただなんて
ワタシ
可愛すぎるやん
くどかんといてよ

六甲は
みんなあおくて
海の色
空の色そして
揺れる樹々の葉

靴のまち
慣れないヒール
履いてみた
だってあなたと
手を繋ぎたい

さえわたる
みどりのまつ（松）に
コウノトリ
ツル（鶴）は松には
止まらぬを知る

はじめまして、
私の出身
なんで分かったん？
集合場所の
駅の山側

G

通院の
帰りの
天文科学館
今夜の風は
潮が濃いのか

揖保乃糸
孫の笑顔で
思い出す
母を送りし
あの暑き夏

砂時計
明石の友と
玉子焼き
積もる話も
あと少しだけ

A

どちらから？
神戸です。神戸
イメージと
違っていたら
ごめんあそばせ

忘れたい
思い出ばかり
落ちている
スカイパークが
こんなに広い

週末の
大橋眺め
旅気分
北へ南へ
ブレーキランプ

友はもう
母の顔つき
昆陽池に
日本列島
ぽわんと浮かぶ

もうここに
ないと知りつつ
「ここだよ」と
誰もが口を
揃えるパイ山

右に駒
左に闘志
夢掲げ
「棋士のまち」の子
今ぞ羽ばたけ

F

峠には
あらねど君は
別れゆく
「水分れ橋」に
雨は降りたり

かきおこの
怒れるかきの
じゅうじゅうじゅう
ヘラでこそげる
日曜の午後

布引の
名前が似合う
乗り物で
ゆっくり空を
横切っていく

阪急の
車内に阪神
日本一
時代は変わる
自分はどうだ

南へと
進む足取り
止むこと無し
北へ進めば
足取り重し

旅先で
どこから来たのと
聞かれたら
つい大阪からと
言ってしまう

フカヒレも
蛙唐揚げ
タンタンも
全部神戸が
初めてでした

五色塚の石
ひとつひとつに
心あらば
鎮魂どころか
踊る魂

日本海
明石海峡
鳴門まで
それぞれの海
それぞれの恋

蟹食べようと
誘ってくれた君
まさかと期待も
君は蟹を想ふ

塩屋から
須磨のあいだに
光る海
きっと世界は
ひだまりやのに

A

月から金
自分なりに
駆け抜けた
私を癒す
神戸の夜景

ペダルこぐ
視野の半分
海の道
ぐるり一周
オノコロの島

今はもう
世界遺産の
城堀に
犬と除きし
フクロウの住処

座る席
今日はどちらに
しましょうか
海を見る方
山が笑む方

教へてよ
きれいなあなたの
眼のなかの
神戸市北区
有野中町

どこまでも
登って下って
また登る
まるで人生
播磨アルプス

雲のない
晴れの日なんて
超レアよ
仕事休んで
竹野の海行こ

天然の
氷切り出し
氷室入り
六甲枝垂れ
月冴え渡る

姫路城
戦下現在
共存し
生きる証を
継続中

誕生日
入園入学
七五三
笑顔のぼくと
ファミちゃんリアちゃん

わすれない
成人式の
きみの笑顔
神戸へもどる
その後ろ姿

雲海に
浮かぶ竹田
城跡は
夢の広がる
但馬の宝

あなたこそ
甲山だったのに
いつだって
こんな見てくれてたのに

G

武庫川の
女子大生に
混じりつつ
君が勧めし
洋食屋に並ぶ

走るきみ、
ひと目見たくて
最前列
芝・空青々
かつてのゆり中連体

海のアホ！
心で叫ぶ
芦屋浜
砂二粒を
埋立地へ投げる

阪神の
悲願叶えし
アレのアレ
朝焼けもまた
五国に映える

新舞子
ひょっこり顔出す
マテ貝を
指でつまんで
喜ぶ子供

ため池に
降り立つ白は
こうのとり
小魚つばみ
また旅に出る

大粒で
もっちりとした
枝豆は
黒いダイヤと
珍重される

黄金に
輝く干潟
新舞子
潮風浴びて
レンズを向ける

銭湯の
帰りに父と
した約束
「ポートタワーに
一番乗りや」

海と山の
風がそよぐよ
三宮で
高速バスを
トンと降りたら

ふるさとが好き、
機窓から見る
イオンモール伊丹の
ぬくい明るさ

篠山と
丹波は別や
言うとんねん
ぬるい水で
顔洗う夏

まちとやま
こんなに近いの
ありがたい
秋晴れ摩耶山
癒しの休日

淡路の陽
薫るスパイス
おみやげに
今でもずっと
笑いあえるね

大好きな
あなたに会えるの
楽しみに
明石公園
朝散歩

県予選
甲子園にて
試合出来たは
三崎省三
在りし故

宮っ子は
誰もがみんな
甲子園
出場したと
自慢ができる

日の本が
近代国家へ
駆け抜けた
軌跡なりしや
銀の馬車道

丹波産
黒豆ふっくら
柔らかく
蛋白たっぷり
お節に添える

私には
街がふるさと
三宮の
バスターミナルに
待つ母がいる

竹田城
祉桜良ければ
雲海も
登ってみたい
天空の郷

デートなら
神戸空港
行ってみた？
夜景が綺麗
夏は花火も

六甲の
けっこうキツイ
登頂後
ほっこり有馬
めっぽう楽し

いつか行く
棋友と共に
決めている
「鰻・将棋屋」
一局指そう

H

おいしすぎ
スイーツパンと
悩ましい
いくらあっても
胃袋足りぬ

やっさ舁(か)く
まわし姿に
惚れたけど
祭り過ぎたら
ただのオッサン

尼ぶらり
えびす神社で
笑けくる
七福神の
コミック色紙（ｼｷｼ）

駅降りて
二分でビーチの
須磨海岸
ビキニで電車も
珍しからず

岩津ねぎ
暑さ寒さに
耐えおりて
今夜我が家の
なべの中なり

生まれはと
訊かれて山と
海浮かぶ
神戸というは
そういうところ

丘の上
風見の鶏に
問いかける
海のむこうは
キラキラしてる？

ぬばたまの
夜に誘われ
六甲山
ひとみの中に
君と灯火

足跡を
踏んでふらふら
御前浜
アオサギぎろり
あなたでしたか

突然の
来客ありて
みやげなし
急いで畑へ
岩津ねぎ掘る

曼殊沙華米を
見張って包囲する
空から天敵
守るがごとく

街中で
聞かれて困る
名物は
いろいろあるが
味噌だれ餃子

一陣の
風の川から
吹き上げて
武庫川駅に
夏の到来

頼まれて
鍋島段通
送ったね
赤穂の会館
お元気ですか

冬スキー
春は花見で
夏は海
実りの秋に
舌鼓

登校時
脇目もふらず
駆け抜けて
いつも変わらず
ある姫路城

五十四に
なる日に夫が
贈れしは
明石大橋
二連の真珠

神戸のへん
詐欺師にあらず
加古川、高砂
説明しても
わかってもらえぬ

いつか行く
行くことだけは
決まってる
有馬兵衛の
光陽閣へ

H

将棋の町
加古川駅に
ある盤面
詰め将棋に暮れ
時を忘れる

都会へと
憧れ出たが
兵庫五国を
グルっと回っていただけ

D

福原京
平家の御代の
一瞬で
三都に入れて
もろてええんかな

お菓子だけ
お目当てだった
地蔵盆
みな健やかにと
今は願いて

ママ友の
くぎ煮香ばし
火を止める
1秒前の
迷いが分かる

初恋の
時のごとくに
城崎を
あなたと歩きたい
秋よ深まれ

サヤから飛び出る
黒い顔
畑焼けした僕の
ビールのお共

「山側で
待っているね」と
ＬＩＮＥ（ライン）あり
君へといそぐ
大丸のなか

朝来る
陽光受けて
キラキラの
雲海のぞむ
天空の城

眼下より
思いを馳せる
大海原
平和を祈る
若人の塔

京のはも`
なにわのはもと
言うけれど
取れた所は
淡路島沖

黙浴の
張り紙ありて
鴻の湯の
湯船で小さく
鼻歌歌う

ホームにて
二杯食べてた
駅そばの
通学帰り
夕日に染まる

消え失せし
怪しき猥雑
モトコーの
蟻の巣穴も
今は昔か

晴れのまち
明石に住む吾を
先輩は
「この子ののんびり
瀬戸内気候」

380
おはようさんと
ミルク・オーレ
ここから始まる
長田の朝

「播磨では
見ない顔ね、
ぼく？わたし？」
「かわいい僕です」
晴れた日の午後

豚まんの
首脳会議が
あるという
南京町で
霜月のころ

小野カッパ
願いましては
パチパチと
そろばん弾き
脳トレ励む

蔵開き
巡って心を
通わせる
ふるさとが
酒どころなんて最高やん

山颪
木々と街とを
通り抜け
キラキラ光る
海へと届く

外湯出て
木々に灯りの
川に酔う
きみと水面が
くるくる光る

ありがたく
今日もいただく
黒枝豆
ちぎってはゆで
ちぎってはゆで

二人では　
見下ろす夜景　
キラキラの　
帰路に一人で　
海から見上げて

栗大豆
黒豆スイカ
山の芋
育ての親は
丹波の風土

城崎の
外湯めぐりし
湯籠手に
川のほとりで
君待つ時間

E

懐かしき
母校の校歌
口ずさむ
歌詞の頭は
六甲おろし

神戸牛
支える母牛
田んぼ鋤く
おわれて見たのは
いつの日か

亡き祖父が
買ったファミリア
捨てられず
小さなケープ
眠り続ける

トレロンを
お供にベランダで晩酌
夜空にみなと
神戸の花火

気を付けて
新幹線は
新神戸
在来線は
神戸駅だよ

甲子園
出たのが自慢
その実は
予選でしかも
コールド負けで

白鷺の
羽を広げて
碧空に
つんざき抜ける
城に文句なし

寒さゆえ
シベリアだとか
チベットと
呼ばれて久し
ここは三田市

うまいかと
雷満月
チャンポンメン
鞄にぎっしり
故郷発つ朝

駅そばは
駅で食わんと
あかんねん
帰宅遅れる
LINEが届く

想い馳せ
あふれた涙
遠くても
そこにしあわせ
運べるように

もう傘を
何本も曲げ
神戸には
海風が吹く
山風も吹く

淡路島
四季折々の
花出会い
自分見つめる
サンセットライン

まだ慣れぬ
阪急電車の
タイガース
阪神電車の
駅の阪急

三宮
一貫楼の
行列に
惜しまず並ぶ
冬昼下がり

まどろみの
中で異国の
喧騒が
聞こえる夜の
阪神電車

神戸っ子
響きにうふふと
酔う自分
産まれた跡地は
玄関口よ

冬はカニ
春はくぎ煮の
香り立つ
夏はレジャーで
秋祭り

世界への
出入口なる
港から
街に異国の
種が溢れる

山ばかり
ああ山ばかり
山ばかり
山一つにも
いろいろあるけど

乗ってくる
お客の笑顔で
勝ちを知る
六甲おろしの
阪神電車

満ち引きの
織り成す縞に
恋心
込めてあなたを
待つ新舞子

なにしとん
ばり久しぶり
神戸弁
同窓会で
笑顔に添えて

あの頃は
酒蔵巡り
興味なし
今は往きたい
灘・西宮

古き良き
重伝建の
出石には
歩けば京の
風を感じる

千姫の
祈り伝える
姫路城
平和のライト
今宵も灯る

まちあるき
仲間とともに
タイムトラベル
九鬼の屋敷に
思いを馳せる

かに漁の
無事とお陰に
感謝して
岸で手伝う
家族の笑顔

湊川
とおり賑わう
店めぐり
三百万で
ひき肉を買う

東経１３５度
通過するたび
日本の標準時で
愛をさけぶ

何気なく
足を延ばした
神戸には
日本の異国が
確かにあった

値上げして
家庭の一品（ひとしな）
姿消す
やみつきになる
いかなごのくぎ煮

聴きながら
まどろむ幸せ
あきらめて
最前列の
演奏会は

地下街が
あると知らずに
歩いてた
ごめんさんちか
残酷だった

夜明け前
コーナー攻める
福男
熱い戦い
見守る戎

吉川某の
せいで誰もが
知らないが
宮本武蔵の
生国播磨

鬼太郎の
生まれた街を
見下ろして
一反木綿は
ふりふらひらり

山側は
価値がわからぬ
路線かな
海岸線の
不遇なことよ

子午線の
まちで瞬く
冬星の
神も目を剥く
隣人のアレ

天空の
城が浮かんだ
雲の上
浮いた話は
私にはない

異次元の
黒枝豆の
美味しさは
もっちりとして
風味豊かに

「おめでとう！
ヴィッセル神戸」
席を立ち
歓喜のなかで
ハイタッチする

春夏に
若人来たり
甲子園
青空向けて
白球飛ぶ

さらさらと
花びらの散る
花のみち
大劇場へ
花のトンネル

中継で
夕立映る
甲子園
そろそろこっちも
降るんとちゃうか？

県外の
友だち来たら
楠公さん
あとは有馬と
ハーブ園

F

出身は
北播磨です
初任地は
第二のふるさと
但馬懐かし

ばいばいの
腕にてすこし
傾ける
帰省のおわりの
おかめ弁当

春風で
郵便局の
旗なびき
祖母の家から
香るはくぎ煮

どじょっこの
泳ぐ田んぼに
育まれ
但馬の空に
コウノトリ舞ふ

旅先で
知った「かつめし」
自宅でも
作ってみるが
味違う不思議

牡蠣求め
はやる気持ちを
冬風に
冷ましてゆっくり
室津への路

今川や
回転、大判
あるけれど
やっぱり君の
名は御座候！

月見山
阪神高速
ジャンクション
カーラジオより
流れる魅惑

そこかしこ
掛け声飛び交ひ
魚の棚
蛸さえ立って
走って逃げる

ポートタワー
お色直し後
お披露目会
乙女の如く
徐々に見せてく

播磨にも
やって来たよと
コウノトリ
三羽育てて
ゆうゆうと舞う

母子(もうし)茶に
ほっと一息
湖畔にて
水面(みなも)に映ゆる
有馬の富士は

灘の酒が
宇宙一やと
ゆうたなら
ひ孫の代まで
酔わせてくれよ

山は北
海は南と
教えられ
迷子にならずに
帰れた弟

花粉かな
目を赤くして
我旅立つ
姫路城の
白を背負って

B

空港へ
ポートライナー
窓のそと
並んでみおくる
ユリカモメたち

初飛来
鹿児島の地に
コウノトリ
五国の足環
友の便りに

きょう阪神
あすJR
あさって阪急
山の顔変わる
通院も楽し

ポーアイで
別れの記憶　
なつかしむ　
私の心は
貝の殻

歌えるで
有馬と淡路の
CM曲
宍粟も読めるし
神姫はバスやで

ほくほくと
炊きあがったよ
栗ご飯
丹波の寒い
夜のぬくもり

千種川（ﾁｸｻｶﾞﾜ）、
市川、加古川、
揖保川の
河口であふあふ
瀬戸の小魚

出身地
姫路と神戸
山の方
詳細伝えて
「それはどこ？」

スケッチに
三間四面の
鶴林寺　
聖徳太子の　
学舎の地よ

甲山
初雪まだかと
薪をくべ
今か今かと
待ちおりしかな

G

武庫の川
駅伝・野球
駆け巡り
落日に揺る
コスモスの花

淡路島の
海の青さと
船盛りに
喧嘩の続きは
帰ってからに

旧線を
歩き眼下の
渓流に
あの日の汽車の
窓をふと

春しらす
夏は鱧だね
秋は鯛
冬はとらふぐ
おお淡路島

城崎で
投石してる
石の壁
直哉の気持ち
知りたき１０代

赤マルで
白まる姫に
星三つ
円安旗に
他国出迎え

E

夏来れば
ふと途中下車
須磨ビーチ
ビキニ肴に
恋つまみ食い

F

君がいう
シャネルまがいの
暮夜灯り
市章山へと
越える言の葉

海岸列車
読んできてみた
鎧駅
後悔ないけど
どうするの80分

春の日に
別れを告げる
空港に
着かないでくれ
ポートライナー

甲子園
球児たちの
熱い夏
離れていても
歓声止まず

ポスターの
五国を五色で
塗り分ける
虹みたいだね
どこから行こうね

駅降りて
山の冷たい
風感じ
見上げる空に
満天の星

宝塚
大橋渡る
人の顔
ジェンヌでないのは
私たちだけ

教育の
礎築く
師がおりし
兵庫の中央
豊岡の里

いかなごを
こうなごと言う
土地に来て
それでも炊けば
ふるさとの味

「美作と
備前を忘れちゃおえん」と
鵺（ぬえ）の七国に
吉備はぼやく

カニ歩き
進化版なる
二足歩行を
ふたりしており
晩餐のあと

E

おめでとう
言葉の代わりに
祝うのは
見渡す限りの
桜のトンネル

港湾に
どでかい倉庫
どどんとな
港神戸の
ど迫力かな

赤とんぼ
口ずさみつつ
寅さんの
播磨のロケ地
夕焼け小焼け

笑顔だけど
なにしよんどいや
ただ怖い
魚町の親戚
人はいいけど

御座候
アカかシロかで
恋占い
次はいけるか
アカが出たから

大丸を
スタート地点に
したはずが
気づけば戻ってくる
交差点

叶うなら
あの日の須磨へ
ガラス越し
揺らめく水と
君の横顔

香港の
田舎から来し
三人に
雪の城崎
但馬へ誘う

凛とした
その佇まい
花のみち
菫のような
人になりたい

神戸牛へと
名を変える
但馬牛のように春には
町を出る君

湯の香り
欄干凭れ
城崎に
文豪描く
生き様に触れ

ふと海が
見たくて乗った
神鉄が
須磨の浜辺で
見せた本気度

故郷に
帰って来たなと
思わざる
駅そばの味と
播州弁と

どこまでも
澄み渡る空
摩耶山上
小さな悩み
すっと消えてく

電車乗り
塩屋と須磨の
間には
海とひとつに
なるひとときが

桜より
近所で感じる
イカナゴの
今年も来たな
神戸の春

三十年
くすぶり続けて
働いた
ここは城崎
湯けむりの街

錆色の
滝をゆっくり
登りゆく
加古川線の
各駅停車

馬の背（せ）の
せまく険しき
尾根わたり
須磨を背（そびら）に
宝塚へと

ぎゅうぎゅうの
窓に広がる
須磨の海
心ほどける
朝の3分

ヨーイヤサ
やっさ漂う
紙垂(しで)の海
太鼓の響き
波かぶる如(ごと)

旅先の
山城浮城
愛でれども
うつくしきかな
わが白鷺城

雪降りて
城崎外湯
入りけり
蟹を食べたり
幸せになる

E

ゾウガメに
エサやり体験
してみたい
それと知ってる？
アトアの階段

夏は青
秋は黄金（こがね）の
波うねる
山田錦の
美しきかな

友情の
あかしでもらった
コンバース、
豊岡じゃ
履きづらいって

雪のよな
真白な塩で
身を清め
浪士討ち入る
陣太鼓鳴る

山の中
イガに守られ
丹波栗
甘味の中に
渋みを秘めて

千種川、
市川、加古川、
揖保川の
河口でブギウギ
瀬戸の小魚

広い窓から
陽が射して
未来見据えた
萌黄の空気を
吸ったみたい

生野越え
弁当忘れても
傘忘れるな

うずしおの
大洗濯機で
いらんもん
全部流して
あ〜すっきり‼︎

ペーロンの
ドラと太鼓と
波飛沫
寄り添い観戦
相生の松

『陸がある！』
千葉から来た友
驚いた
子どもの絵の訳
納得し

蒲公英と
いふ名の城には
たんぽぽと
名付けらる姫
ありしや昔

はじまり館
五国を学び
知る歴史
我がご先祖は
清盛かもね

香住の蟹
たらふく食べに
母二人
息子二人の
老老漫遊

宮水は
「西宮の水」
略してる
その日のうちに
10回教えた

ルミナリエ
光でできた
手のひらが
見上げる子らの
頭を撫でる

途絶えしも
甦りたり
コウノトリ
但馬の空に
ゆりかご抱いて

「誰か紹介して」と頼まれ
連れて行く
昭和レトロな
須磨浦遊園

あんまよく
知らんねんけど、
神戸ではアホのこと
ダボって言うらしい

摂丹を
行きつ戻りつ
有馬越え
虎バッグ背に
野球聞きつつ

文芸の街
尼崎
行きたいな
表彰式に
「欠」と書いたけど

長袖の
シャツからとくと
注ぎ込め
山田錦の
田わたる風を

一夜明け
カニはいずこへ
今ふたり
おなかの中は
エビがぎっしり

E

s o r aかさい
鶉野（うずらの）の地で
特攻の文（ふみ）を読むとき
涕泗（ていし）流れる

二日あれば
どこでも行ける
はずなのに
ミント神戸は
買い物の場所

君と行く
黒枝豆の
解禁日
ニコニコマークで
手帳に記す

明石城
全方向に
散らばって
鬼ごっこする
14の春

軽やかに
モンベル背負って
日帰りで
さくらやまなみ
バスに乗り込む

日の本の
経緯交わる
へそにある
柄鮮やかな
播州織

ここはどこ
足を踏み入れ
違う世界
桜舞うここは
北野異人館

トンネルを
抜けるとそこは
雪国で
チェーン装着
凍えて箕谷

でぇしょん？
挨拶交わす
気軽さが
播州赤穂
塩（えん）と縁のまち

きみの頬
夕陽が染める
瀬戸内の
よせる波音
愛のあかしに

雄岡山
仲良く並ぶ
雌岡山
梅花にまさる
貴女の香り

武庫川に
もはや河鹿の
声はなく
月は出待ちの
乙女をぬらす

やり直す
ことは出来るさ
西北の
時計台から
今ファンファーレ

行かずとも
分かる結果は
午後10時
黄色のウェーブ
かける車内

甲山
夕焼け背負って
下り坂
駆け降りて行く
影法師たち

黒豆を
買って来たから
問うことを
止めよう夫の
謎の一泊

もうタイヤ
替えた？のあいさつ
ここちよく
こうして但馬の
冬が始まる

まだ踏めず、
君の住むまち
宝塚
住所はとうに
暗記したのに

いかなごは
いかにいずくか
行ったのか
仲間を連れて
また春伝えて

花電車
母と見た街
板宿に
今は独居の
息子を託し

国産みの
始まりし土地
零地点
日本のへそに
立ち深呼吸

いにしえの
豊いなみ野に
青々と
小麦の穂立つ
プリウス走る

おはようの
代わりにテレビ
つけてみる
日曜朝は
「ひようご発信！」

G

御座候
おまんら食べえと
義父の声
懐かしすぎて
餡がしょっぱい

阪急の
電車の窓から
見下ろせば
通学の道
私の青春

コンクリの
森に佇む
青りんご
スピカの光を
放ち続けて

ヒメボタル
うつむく気持ちも
飛んでいく
林田川の
帰り道

発表が
イマイチだった
日の夜に
途中下車して
落ち葉踏む君

B

黒豆の
美味の元なる
寒暖差
丹波濃霧ぞ
人には厳しき

砂に染む
汗と涙の
甲子園
砂も震えた
若さの鼓動よ

タクシーで
次を北へと
言っとうのは
まぎれも無いな
神戸の血やな

乗り換えの
三宮駅
忙しい
大判焼に
甘い豚まん

今は死語？
武庫の山並み
茅渟の海
覚えられたは
校歌のおかげ

海側と
山側だけで
生きてきた
18年だ
私の神戸

小籠包
テイクアウトの
南京町
メリケンパークで
舌鼓打つ

冬過ぎて
水も流るる
松ぼくり
苦楽をこえて
ここに根を張る

コウノトリが
日課の祖父は
酒好きで
来世は灘に
巣を作るかな

空っぽな日
北野坂にて
パンを買う
私の世界
ひだまりになる

A

迷い子に
なりそな慣れぬ
まちに来て
右手の海を
まぼろしに見ゆ

F

姫路駅
新快速が
やってくる
急げ駅そば
残り二口

さくら、月
夕日 、青空、
もみじ、雪
映えぬもの無し
白鷺の城

春花見
夏羽束川
秋は栗
冬は光の
饗宴巡り

下り酒
肴にカニ、シシ、
牛までも
旨しが集う
五国の宴

秘密とて
百九十八段
登り友の
初恋聞きし
男山

イナイチや
イナロクと呼ぶ
国道に
肩を並べる
産業道路

岩津ねぎ
瑞々しさと
その甘さ
天ぷらにして
小鼓一献

どこまでも
自転車で行ける
気がしたよ
君と共に
西宮の道

はじめての街で
いつもの酒
やっぱり俺は
玉子焼き

A

朝霧が
きっとおいしく
してくれる
丹波篠山
黒枝豆

宝塚
乙女欠かせぬ
炭酸と
赫(あか)きダリアと
バレエの稽古

両の手に
大橋握って
浮かんでる
淡路の空気は
とても美味しい

町に住む
民の声音を
聞き分けて
台詞紡ぎし
近松の耳

海と山
神戸を彩る
２つの夜景
今日はなんだか
心に染み入る

温泉で
初めて語る
腹の内
カニがぎっしり
夢がびっしり

E

照りつける
暑さの中に
群れて立つ
いちめんレモン
色の向日葵

路地ゆけば
換気扇から
流れくる
甘辛い風
釘煮の春よ

播但道
生野を越えると
雨か雲
帰ってきたなと
思う瞬間

始まりの
島淡路にて
きみを待つ
金の玉ねぎ
銀いろの海

皿そばが
埋め尽くされた
テーブルを
眺めて想う
家族の成長

C

令和の代に
生まれし子と
どんぐりをひろう
いなみ野万葉の森

カレーパンの
中にきらきら
反射する
淡路玉ねぎの
たしかな甘さ

人生で
初めて降りる
舞子駅
大橋見上げ
君が待ってた

姫路城
本物よりも
綺麗だな
栞に映る
白いお姿

鉄塔の
美女が見守る
神戸港
船の灯りに
君の顔

盤上の
燃えるセッション
終わり告げ
静寂戻る
秋鶴林寺

涼しげな
音色に魅せられ
姫路行
やっと手にした
明珍火箸

引き出物
もらった包丁
ふるさとは
ここだったのか
三木の金物

明石より
やっぱりあなたに
似合うのは
われ関せずの
塩屋海岸

寒空に
ひとりぼっちの
ポートタワー
辛い涙も
キラキラにして

住んでたよ
聞かされ回る
生野銀山
同じ時空へ

秋深き
隣も野球
観る人で
歓声上がる
阪神優勝

麗しき
須磨の浦にて
吾(あ)を熱く
迎えくれたる
愛しき友よ

額縁の
中に真紅の
ドウダンツツジ
君の横顔
影絵のように

異動の日
ライトアップの
姫路城
散りゆく桜
見つめる二人

温泉に
つかるわたしも
心の中
あなたと浸かる
湯にてほっこり

E

桃色の
じゅうたんに立ち
この時季が
巡り来たねと
コスモスの丘

指さして
「私のお城」
吾子が言う
シロトピアだって
「私のお庭」

きゅうしょくで
もうしちゃのみ
にがいなぁ
大人のあじだ
でものむぞ

魚ん棚
通りにひびく
売り声に
蛸は逃げ出し
鯛は跳ねてる

涼しげな
音色に魅せられ
姫路行
やっと手にした
明珍火箸

大橋が
通り過ぎてく
助手席で
歌手の名前を
君にたずねる

給食で
いつも食べてた
ぼたん汁
宍粟のジビエは
あたたかい味

国宝も
世界遺産も
知らなんだ
いつもお城は
そこにあったよ

青空に
真白き姿
姫路城
二人で見上げ
力みなぎる

餌ねだる
水族園の
海亀よ
瞳の奥に
龍宮を見た

トライやる
ウィークの旗
行進す
いつかの僕に
エールを送る

鉄チェーン
巻いて疾走
神姫バス
限界集落
唯一の足

祭りには
帰ってくるかと
声揃え
冬支度まえ
播州の秋

文芸の
盛んな兵庫に
感謝せん
県外からの
投句も受理す

鹿ケ壺
播磨の奥に
眠る滝
竜神伝説
今に伝えて

そこかしこ
掛け声飛んで
魚の棚
蛸さえ立って
走って逃げる

足ふたつ
無い松葉蟹を
買う俺も
世間的には
訳ありだろう

君が住む
街から届く
消印は
「加古川」今年も
春告げており

え！出身同じやんか、
地元どこ？西脇？
あそこか、おへそのとこ！

外視れば
雪舞い上がる
日本海
豪雪地帯と
誇れよ但馬

寄せ集め
てんでバラバラ
今やほら
五つ集えば
文殊の魅力

須磨の浦
ロープウェイで
山頂へ
夕陽に染まる
貴女のうなじ

須磨の浦
チャイを待つ間の
窓辺には
影絵みたいに
海鳥と空

姫路城
北へ播磨路
読めぬ宍粟
猪鹿熊の
山里ありて

摩耶山で
懐かしき方と　
おしゃべりし　
ゆったりほっこり
こころ充電

宮水で
育った誇り
忘れない
神宮御神酒は
故郷の酒

兵庫の
秋は味覚の
玉手箱
栗に枝豆
柿に松茸

わたくしは
七月生まれ
本日は
明石タコ足
バターで決まり

公園より
眺望すれば
須磨の海
タンカー一隻
二ミリの動き

年の瀬に
大鍋に浸かる
丹波の黒豆
亡き祖父思う
故郷の味

デパ地下で
洋楽の音（ね）に
醸（かも）されて
われを踊らす
ピロシキの美味

長田さん
楠公さんに
生田さん
母と詣でた
春陽の正月

業平も
源氏も来る
須磨の浦
明石大門に
陽は沈みたり

潮干狩り
互いに塗り合う
日焼け止め
照り返す波
新舞子浜

ワンランク
落として捌く
魚の棚
旬な彩り
B級グルメ

A

大阪と
思い込まれて
甲子園
TDLの
気持ちわかりみ

その昔
君と眺めた
海原は
面影もなく
高層住宅人工島

出身地
どこか問われて
答えるが
そこはちがうねん
隣の府やねん

播州の
秋を彩る
曼珠沙華
道立つ紙手と
競う紅

山電の
シートふかふか
夢の中
気のせい？君の
瞳も揺れてる

老いゆきて
墓参はるけき
但馬路の
氷ノ山麓
しぐれているらし

赤じゃない
あなたを繋いだ
糸は白
コシの強いは
あなたと同じ

コウノトリが
日課の祖父は
のんべえで
来世は灘に
巣を作るかな

揺るがない
求心力が
そこにある
もう15分も
DINDONの前

道中は
在来線に
乗り換えて
キラキラキラキラ
嗚呼播磨灘

マルテンに
ヒガシマルあり
矢木も来て
醤油論争
止むことはなし

新品の
きみが着ている
シャツの色
竹野の海の
青に似ている

ぼっかけも
追加しとけば
よかったな
初のそばめし
ラスト一口

北南
山か浜向く
東西
山に向かって
右左なり

右手にパン、
左手に菓子、
北野坂
両足がつる
気配が見えて

F

加古川に
青き流れの
戦（いくさ）あり
若き光彩
まさに集えり

郵便に
大阪府と
書いてある
伊丹は兵庫
別にええけど

昔から
流行歌にも
唄われる
神戸の街の
夜の華やぎ

海と山
都会も島も
揃ってる
なんでもあるの
日本の縮図

難波から
阪急一本
西宮
あっという間に
素敵な街へ

大地まで
酔わせてしまう
灘の酒
何が起きても
酌もうあなたと

初めての
デートは香住の
かえる島
夕日に染まる
君にみとれる

MOSAICの
観覧車から
潜水艦
見えても君の
心見えない

摩耶山に
蝉鳴きどよみ
いらだ々し
稿ならずして
日は傾けり

F

晩酌の
肴は蒸し牡蠣
珠せいろ
故郷からの
返礼の品

篠山の
大栗みたいに
渋抜けて
旨いぞ
退職後の主人は

起きてたら
眺めていたい
車窓から
阪急山の手
ライナーウミソラ

F

どこ生まれ?
兵庫生まれと
答えれず
少しサバ読み
言う大阪府

近代化
牽引をした
馬車道は
生野の銀を
播磨の海へ

かこせん（加古川線）の
駅に向かって
猛ダッシュ
これを逃せば
遅刻確定

給食で
飲んで育った
牛乳や
懐かしきかな
共進牧場

白く濃く
霧おり来たる
播磨野に
心のうちを
そっと隠しに

立冬に
百年ぶりの
小夏日や
丹波篠山
枝豆肥える

坂を見て
北を判断
お友達
峠を越えたら
迷子確定

住んでても
知らない世界
広がって
幾度も巡る
異国旅行

新旧が
顔付き合わす
高架下
今夜はどっちで
あったまる？

ぬくまる手
旦那にのばす
有馬温泉
帰り外気の
冷たさ途方に暮れ

この街は
停まらないかと
思ってた
「直通特急」
入社式の朝

カマンベール
経由楽園
墓地前の
９時到着の
バスに乗ったよ

B

湯が好きで
城崎有馬
はしごして
肩書脱いで
ひらがなとなる

岩文字に
春夏秋冬
はめこんで
橋を飾るや
舞子公園

誇らしい
気持ちで眺める
姫路城
威風堂々たる
姿よTOWA（永遠）に

何もない
田舎だけれど
自慢する
水道代と
塩の街だと

江戸っ子を
駅で待たせて
ビビられる
浜ちゃん育った
尼崎の街

ベランダに
降りて眺める
有馬富士
かかる濃霧が
寒さを告げる

旅終る
ビルが増えてく
窓の外
ひきとめないで
二重虹

会いたいな
また君想ゐ
山に咲く
馬酔木美し
有明見つめる

片言の
英語で夢を
語り合う
灘五郷イズ
小さな世界

髪型を
褒められた日は
但馬なる
空港からの
夕日美し

「久しぶり」
パイ山前で
笑う友の
マスクの下に
面影をみる

初デート
海にドライブ
目的は
イカ釣船の
イルミネーション

若き母
バイトに通った
アーケード
今は私が
鉄人見上げて

君聴きし
いつかの波音
いずこかと
一人で探す
須磨の海岸

蛸うまい
明石に来たら
玉子焼
出汁にひたせば
笑顔のあなた

えきそばと
お出汁たこ焼き
御座候
帰省時満喫
粉もんグルメ

神戸市と
いへどもそこは
神戸にあらじ
北区西区の
いとかなし

かつめしを
B級グルメと
言うなかれ
病みつきになる
デミグラスソース

たわわなる
枝つき丹波
枝豆に
かける手間ひま
厭わぬ旨さ

羽休め
見つむる先の
淡路島
白鷺城は
けふも輝く

丸き鳥
赤青黄色
フェニックス
兵庫の代表
はばたんという

徹夜明け
テストの後の
草むしり
世界遺産の
姫路城

異界へと
つながる予感
漂わせ
ガリバートンネル
小粋なフォルム

木枯らしの
吹く日は買わん
御座候
カイロ代わりに
抱く帰り道

多聞寺の
追儺の鬼よ
餅を撒く
力んでみても
なでかおかしき

隣ん家
茶色いタオルが
干してある
もうすぐ来るか
炭酸せんべい

久しぶり
夫とふたり
有馬の湯
自然学校
子の留守中

センター街を
闊歩していた
跡形が
ほらあそこにも
残っているよ

手を曳かれ
ええとこええとこ
新開地
夢の残滓の
眠ってまひる

大切な
ひとが生まれ
育った街
岡山県だと
思ってたあの頃

東京の
友と餃子を
元町で
台風が来て
台風が去る

子が離れ
ふたりのじかん
平海岸へ
海水浴に

C

霧がかる
白いうみくも
まざりあう
曖昧さのなか
歩む朝の子

有岡の孤城
その地踏みしめ
今は亡き村重の魂

おもたせの
今川焼き食べ
温めたし
新茶うまいけど
それ御座候や

辰鼓楼
見上げ往時を
偲んだら
太鼓の音も
聞こえるようだ

妻鹿漁港
『釣れてますかと』
声を聞き
かえり見すれば
３０年ぶりの同級生

南北の
まごうことなき
羅針盤
海に抱かれ
山に守られ

父がいて
母が微笑む
元町の
本屋が我が家
こころの居場所

神戸市と
いへどもそこは
神戸にあらじ
北区西区の
かなしからずや

まだ残る
夏を探しに
来たけれど
揺れていたのは
濃い海の色

ハロウィンの
太陽公園
いと怖し
初めて聞いた
彼の絶叫

えきそばの
椀に映りし
割り箸や
白鷺城への
一本道

旅先で
各地のお城を
見て思う
白鷺城に
優るものなし

ああここが
あの場面だね
寅さんの
播磨のロケ地
夕焼け小焼け

下町の
路地の迷路で
かくれんぼ
楠公さんと
昔の話

石垣の
隙間に見つけた
白蛇を
大人の今でも
覚えています

城崎の
お湯はちょっぴり
熱いから
冬に訪れたいよ
一人で

里山は
落ち葉の絨毯
冬支度
兵庫五国に
グルメ旅

城崎で
カニをたらふく
食べた夜は
主の顔まで
蟹に見えたり

E

地震(じぶり)にも
耐えて明石海峡大橋よ
世界ニ位と
なりてしまえど

ぎっしりと
大きく雅
大納言
小豆ぜんざい
まんぷくでおじゃる

E

常識が
覆された
円山川
川は南に
流れるものと

姫路城
桜の花びら
頬に落ち
微笑む君に
白き恋情

その昔
大阪行きの
新快速
車内販売
弁当売ってた

播州弁
夫方が使う
その言葉
ビビってた私
今じゃ普通語

出身は
姫路なんです
我こそは
播州うまれ
播州そだち

みなとまち
画家が愛した
百景へ
出かけてみよう
君と一緒に

牛、カニや
猪（シシ）まで歩む
銀の道
行く手に待ってる
水仙の花

丹波栗
記紀にも紹介
された味
時空を超えて
広く知られる

魚の棚
お宮参りや
初節句
七五三でも
明石のご馳走

玉子焼き
仲良く座る
あげ板へ
ぽよぽよほかほか
ひだまりのよう

A

兵庫県と大阪府
タイガースの
引っ張り合い

廃線を
歩けば眼下の
渓流に
あの日の汽車の
窓ふと過り

足腰を
鍛えるつもりは
ないけれど
六甲の紅葉見て登る
通勤の道

コスモスが
朝日照らされ
美しい
寝ぼけ眼の
素顔の笑顔

この景色
見たくて乗り継ぐ
在来線
須磨海岸の
海の煌めき

亡き父と
歩いた宍粟の
森林(もり)の中
四季折々の
風とせせらぎ

よし行くぞ
学校おわり
三宮
一回降りて
長めの寄り道

見渡せば
播磨平野に、
牡蠣筏
梅と潮の香
深呼吸

ひとりでは
乗ったことない
だからこそ
思い出駆ける
オノコロのソリ

モトコーが
建て変わっても
薄暗い
闇の記憶は
消えないままで

旧居留地
デビューは大丸で買った
ジルスチュアートの
ハイヒール履いて

踊ろうぜ
喜怒哀楽を
受け入れて
聴きなじみある
親友の声

B

甲子園
みんなの夢が
つまってる
涙の数だけ
ドラマにあふれ

姫路城
これから息子を
よろしくと
祈りに祈った
弥生ははるかに

口悪い
播磨の人の
しゃべりかた
そんなことない
実はいいひと

鬼女蘭と
藤袴にて
おもてなし
アサギマダラは
佐用を目指す

まちあるき
仲間とともに
タイムトラベル
白洲の墓に
偉大さを知る

誰といて
どこから来たか
なんてこと
灘五郷では
皆がへべれけ

神様が
描いた雲の
モザイクを
見せてあげたい
都会の君に

通勤の
車内は静か
君1人
顔上げ
明石海峡を見る

海と山
たまに待ち合わせをしてる
トアロードから
流れるポルカ

待ち合わせは
そごうと言って
言い換える
思い出のページは
そのままにして

昼夜して
煙たなびく
陶の郷
陶工(とうく)の技を
つないで磨く

たっぷりの
花束心に
ほしい日は
ミュージアムロードで
アートとスキップ

加古川に
住むあの人の
今、未来
ひだまりであれと
願う　ここから

A

城跡に
虹より高き
抛物線
伸びゆく夏の
明石球場

熱闘に
声張り上げて
疲れ果て
窓にもたれる
甲子園帰り

耳澄ませ
十五夜の夜
音楽会
灯りを消して
息をひそめば

友人を
1度は乗せて
みたい須磨
浦山上
カーレーター

親友が
送ってくれた
夜景写真
ハーバーランド
もうクリスマス

ママ友と
コスモス畑
武庫川沿い
咲くのは花と
うふふ、お喋り

子の為と
通いし人博
十数回
気づけば私が
恐竜博士