県公式・兵庫五国連邦プロジェクト

県公式・兵庫五国連邦プロジェクト
   

【勝手にエール|vol.001】“大阪のおばちゃん”の聖地に、行ってきました。

兵庫県に五国あり。関西に2府3県あり(※兵庫県のぞく)。
兵庫五国が、それぞれ、関西5府県に
勝手にラブレターをしたためる。
そんなプロジェクト「勝手にエール!」の相手先を、
兵庫県広報官の湯川カナが訪れます。

文:湯川カナ(兵庫県広報官)

第1弾は、神戸・阪神からのラブレターをお届けした、大阪。
“オバチャンの聖地”なにわ小町さんです!
刷り上がったばかりのポスターを抱えて、通天閣のお膝元の商店街を訪れました。

シャッターもいくつかあるなか、遠くから見てもお店の幅いっぱいに活気があふれかえっている一角が。

噂通り、全部、ヒョウ柄のアイテム
こわごわ覗くと、看板娘の高橋さん(お母様)と、2階にアトリエをかまえるデザイナーの高橋さん(息子さん)が、とびっきりの笑顔で迎えてくださいました。

湯川:こんにちは、兵庫県広報官の湯川と申します。今回、「兵庫県が勝手にエールを送る」という、無謀なプロジェクトにご協力いただきましたお礼をと思いまして……。
あの、最初に話を聞かれたとき、正直、どう思われました?

高橋さん(お母様):いや、ファッションやったら、神戸の方がはるか上やのに、ほんまにうちでええの? って。

高橋さん(息子さん):本当にそうなんです。うわっ、光栄だ、って。

湯川:いやいや、「大阪&ヒョウ柄」の方が、認知度も歴史も、圧倒的に上だと思いますよ。

その男の子が、とにかくずっと笑ってて(笑)

湯川:あの、このお店はどういう経緯で始められたのですか?

高橋さん(息子さん):もう……8年前かな。僕が「ツムテンカク」という、デザインとアートで街を活性化させるプロジェクトの実行委員をしている時、この場所を、クリエイター仲間で作業場として使わせていただいていました。

シンボリックなタワーがあるここの場所性や、いまよりもっとシャッターが多かったんですけども、商店街の独特の味わいに魅せられてしまって。

ちょうど母がお店をしたいというタイミングもあり、外国旅行は連れて行ってあげられないけど、と、借りることにしました。

それである日、フリマみたいなかんじで母の私物を置いていたら、ヒョウ柄の服を見た若い男の子が「わ! 大阪のおばちゃんの服や!」って、めっちゃ笑い出したんですよ。そうか、ヒョウ柄の服にはそんなイメージあるんか、って、僕は新鮮に感じながら見ていたんですけど、その男の子が、とにかくずっと笑ってて(笑) しかもそれを売っているのが、ザ・大阪のおばちゃんでしょ?

ああ、大阪のおばちゃんがヒョウ柄の服を売ってるだけで、通りすがっただけの人が、こんな元気になるんや。これや!!! と。

三宮の高架下の生地屋さんで。

湯川:ヒョウ柄は、もともとお好きだったんですか?

高橋さん(お母様):そりゃあもう! 憧れでしたよ~。昔は、プリントする技術がないでしょ? だから、それはそれは、高級品ね。私、上田安子服飾専門学校に入学したんやけど、それも、卒業記念にヒョウ柄のスカーフをもらえるのが目当てやったくらい(笑)

その後、縁あって高島屋のファッションショーを企画・運営させてもろたり、ファッション関係の仕事に就くことができたんやけど、阪急に入っとった伊太利屋という高級洋服店を見たらヒョウ柄の服が置いてあって、もう、ガーン! と来て。ほんま高かったんですよ、まさに桁違いね。初任給何か月分か吹っ飛ぶくらいの値段で。

高橋さん(息子さん):25歳の頃にね、母がヒョウ柄のファーコートとスカート着ている写真があるんですよ。母は、若い頃はすごくお洒落で、格好良いんですよ。これでも。

高橋さん(お母様):いや、「これでも」って!(笑) でもほんま、ヒョウ柄は憧れの憧れで。だって、元気になるでしょう? あのね、当時、三宮の高架下に生地屋さんがあってね、そこにヒョウ柄とラメの生地があったの。もちろん手は出えへんけど、じーっとそれを、溜め息つきながら眺めて、大阪に帰ってきてたのを、よう覚えてます。もう40年、いや45年以上前……そんなんなる? いや、よう覚えてますよ。

40年、45年以上前(?)のお母様とお友達

顔がバーンとあるのを流行らしたん、私ちゃうかな。

湯川:ヒョウ柄の、どこが好きなんでしょう?

高橋さん(息子さん):チェックやヒョウ柄って、実は伝統柄で、流行と関係なく根付いているんですよね。その重たさや意味というものは、デザイナーとして、やはりすごく興味を惹きます。
それに、そもそもなんですけど、ヒョウ柄って、かなり格好良いんです。パリに行ったら、黒地の服にヒョウ柄を合わせている人もたくさんいて……あ、たしかに、僕の今日の服ですね(笑) だからかな、大阪のデザイナーって、東京行かずに、パリに行くことも多いですよ。

高橋さん(お母様):なによりね、身に着けたら元気になるでしょ? お店のお客様さんもね、70代、80代の人もいてはるんですよ。足が悪くて、そこまでタクシーで乗りつけて。シーズン毎に買っていかはって、その度に「あんたんところのやったら、いつ死んでもかまへん」って言ってくれる。「値打ちあるわ~」って。みんなそうやって、元気になって、帰っていかはりますね。

高橋さん(息子さん):最近は観光客の若いひとも多いんで、「ビギナーズセット」も用意したりしたんですけど、みんな、キャアキャア言いながら買い物して、本当にいい顔して帰られますよ。

高橋さん(お母様):この、ヒョウの顔があるのが、またええでしょ。顔がバーンとあるのを流行らしたんは、実は、私ちゃうかなと思ってんねんけどね(笑) ほら、お店の正面にもね、あれリュックなんやけど、大きな顔並んどるでしょ。もうね、この商店街に入ってきてね、どんだけケンカしとっても不機嫌でも、これ見たらね、10人が10人、笑顔になる。それです、それ。

高橋さん(息子さん):大阪に来てくれた人に、大阪来てよかったなって思ってもらう。10人おったら、10人に元気になっていただく。本質は、そこですから。

好きなものが多すぎて。

湯川:たしかに、ここにいると、なんだか笑顔に、元気になってきます! そんなおふたりから、神戸にエールやメッセージをいただけたらと思うんですが。

高橋さん(息子さん):エールなんて、本当、恐縮なので! 僕、神戸が大好きで、20代の頃なんか、よく北野をうろうろ散歩して異人館の公園に座って、ぜったい将来こっちに住んでやる!って思ったりしてたんです。異人館、ハーブ園、宝塚……いや~、もう、神戸って好きなものが多すぎて。

高橋さん(お母様):ああ、あんたと一緒に行ったなあ。私はね、トアロードのあたりに住んでたこともあるんです、若かりし頃ね。とにかくハイカラやったなぁ。上品やしね。震災後も行ってます。ファッションは、そりゃあもう、いまでも圧倒的に神戸が上やと思ってます。いつまでもきらびやかでおってやーとは、だから、思いますね。

自分は自分をちゃんと幸せにする、という覚悟。

取材を終えて、本当に私も、めっちゃくちゃ笑顔になってお店を出ました。こんなに心底あたたかな対応をしてくださった取材先ってあったかしら? というくらいです。自己アピールだけの強いおばちゃんでてきたらどうしよう……と思っていた1時間前の私が、本当に申し訳ない。ごめんなさい

「大阪の人は、よそ者の期待に応えて、ちゃんと“大阪人”を演じてくれる」という話を、何度か聞いたことがあります。今回も、そういうおもてなしなのかしら、とも思ったのですけど、どうも、少し違うように思いました。

高橋さんのお母様と息子さんは、「たまたま大阪に来て、たまたまお店を訪れたり、たまたまお店の前を通った人」を、本気で元気にしようとしています。すべての人に、「大阪に来てよかったな」と思ってもらおうとしています。その中心には、「自分がいちばんウソなく、元気になれる、大好きなもの」があります。それが、ヒョウ柄というファッション。

「自分がいちばんええと心底思うもんを、他の人にも薦める」、そういうどこまでもまっすぐなあたたかな気持ちが、きっと、まわりのひとを楽しい気分にさせてくれるのですね。そっか、噂の「アメちゃん」も、そういうことだったのか!


【なにわ小町】
所在地:大阪市浪速区恵美須東1-21-14
※木曜日定休


ポスター掲示希望施設を受け付けます!

U5H(兵庫五国連邦)は、たくさんの方に、「あるある」でふるさとを語り合っていただくきっかけをつくるプロジェクトです。
学校や職場、喫茶店や居酒屋、商店街、公民館、いろんな商店……。
ポスターをご希望の方がいらっしゃいましたら、不特定多数の方の目に触れる場所に貼っていただける方に限り、喜んで分けさせていただきます!

以下の項目をご記入のうえ、U5Hウェブサイトの問い合わせフォームhttps://u5h.jp/contact)からお送りください。

(1)ご希望のお渡し方法
● 郵送(着払いによる発送…県内約1,400円)
● 県庁にて直接受け取り(事前に来庁時間をお知らせください……無料)

(2)ご希望のポスター
● 掲示予定場所
● 種類(各国それぞれの指定、または五国すべて)
● サイズ(B1、B2、A3)
● 枚数(※最大5枚まで)

(3)ご連絡先について
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