2019/03/14
なぜか最近、神戸・阪神でも固有の文化のように語られる「いかなご釘煮」だが、あれは元々は播磨の郷土料理だ。
40年と数年前、垂水在住の友人の家で、毎年「釘煮」というのをを作っていると聞き、初めて見たそれを食わせてもらって「へ~え」と思った。
明石の親戚と長田に嫁いだ「姉ちゃんの家」でも同じものを作るのだと、そのとき聞いたが、自分の知る限り、少なくとも神戸の兵庫区以東、北区以北で、「作っている」という例は、当時では見たことがない。
「いかなご」に関するあるある
大阪府豊中市で生まれ育ち結婚して神戸市に住みだして一番驚いたことですが
「春になるとイカナゴの釘煮を作るためにお母さん達が何日も家にこもり何キロもイカナゴを炊き続ける。日用雑貨店以外でもイカナゴ保存パックが売られて郵便局ではイカナゴを送る専用パックがあること」これはビックリです。
イカナゴが解禁されると色んな家からいい匂いがするようになる
良く2月末~3月頭にはしりの「いかなごのくぎ煮」が出回るが、明石市民から言わせると、あれは「くぎ煮」ではなく「佃煮」。
だいたい3月中旬の数日間に昼網で上がる5cm前後のいかなごを、キロ単位で買って来て、丸一日かけて作るのが「くぎ煮」。
当然その日は有休。くぎ煮作りに命を懸ける。
「神戸」に関するあるある
神戸市の市章は、「神戸」の頭文字、すなわち「カウベ」の「カ」の字を図案化したものだ。
ただいま、神戸のローマ字表記は「KOBE」だが、こちらも旧仮名遣いを採用して「KAWBE」の方が、かっこいいんじゃないか? と秘かに思っている。
野坂昭如・原作『火垂るの墓』、日本人の大半はアニメを見たことがある。
が、兵庫県以外の、ことに若い世代には、この物語が「神戸のお話し」とは、あまり知られていない。
以前、大阪の某学校でアンケートしたら、大半の学生が「大阪の話」と思い込んでいた。
舞台は「広島」と答えた人もいた。
鈴蘭台を含む北区山田町と、現在の東灘区は、元は同じ「武庫郡」だ。
なのに、東灘区が「神戸の代表」みたいな顔してるのに対して、山田町は「神戸のおまけ」的存在に甘んじている。
神戸市に編入されたのは、山田町の方がずっと早かったのに、実に不公平だと思う。