大阪駅から乗り宝塚を過ぎると渓谷、川沿いを走りました。客車のデッキの扉は開けっぱなし、車両間連結器のところの幌はなく外も下の線路も丸見えです。なれた乗客は開いたドアのところに脚を外に出して座っていました。阪神間は電車ばかりの昭和50年代にカルチャーショックを受けました。
「園」じゃなくて「亦楽山荘」ですね。 山桜がメインなのは、派手なソメイヨシノを笹部が「下品だ」と嫌っていたからだとか。 昔から、線路を歩く以外にここへ至る道はなく、笹部も武田尾から線路を歩いて通い、トンネルで汽車に遭遇して轢かれかけたこともある、と水上勉『櫻守』にありました。
武田尾から旧線をあるいて、トンネルを二つ超えたところにある亦楽園は、通称“桜の園”。 水上勉『櫻守』のモデルとなった“櫻博士”笹部新太郎が作り上げた桜の山は、再整備で公園化されてます。 山桜がメインなので、見ごろは4月下旬ころ。ソメイとは違う、山桜のしっとりとした風情がいい。
この時代の武田尾駅が、すごく風情のある駅でした。 駅前には、何軒かの商店と、その脇に温泉方面へ行く赤い吊り橋があって、山峡の鄙びた温泉の風情がたっぷり。 今の武田尾駅は、温泉から遠いし、なんだか地下鉄の駅みたいで、味気ないですね。
電化前、宝塚~三田間の旧線は、「汽車」が、武庫川に沿ってうねうねとカーブしながらゆっくり走ってました。 秋の紅葉シーズンには、それは見事な景観を見せてくれました。 今は、非公認の遊歩道になっています。
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話題のないないあるある
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